Vol.8上映作品

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上映予定作品

9月21日(土)
1部 開場 11時00分
   「ミツバチと私」
    2023年製作/128分/G/スペイン
    監督・脚本 エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン
    第73回ベルリン国際映画祭(2023年)
    最優秀主演俳優賞(銀熊賞) ソフィア・オテロ
2部 開場・開演
   「PREFECT DAYS」
    2023年製作/124分/G/日本
    監督 ビム・ベンダース
    脚本 ビム・ベンダース 高崎卓馬
    第47回日本アカデミー賞(2024年)
     最優秀監督賞 ビム・ベンダース
     最優秀主演男優賞 役所広司
    第76回カンヌ国際映画祭(2023年)
     男優賞 役所広司
9月22日(日)
1部 開場・開演
   「窓辺にて」
    2022年製作/143分/G/日本
    監督・脚本 今泉力哉
    第35回東京国際映画祭 観客賞
2部 開場・開演
   「よだかの片思い」
    2021年製作/100分/G/日本
    監督 安川有果
    脚本 城定秀夫
    第34回東京国際映画祭のアジアの未来部門選出

ミツバチと私

エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン監督作品

作品紹介(あらすじ)
 夏のバカンスでフランスからスペインにやってきたある家族。8歳のアイトールは自分の性自認が分からず、違和感と居心地の悪さの中で悩み、周囲に心を閉ざしていた。母アネは、愛トールを愛しながらも向き合い方に迷っており、子育てをめぐって家族と時々対立していた。叔母が営む養蜂場で、ミツバチの生態を知ったアイトールは、ハチやバスク地方の豊かな自然に触れることで心をほどいていく。ある日、自分の信仰を貫いた聖ルチアのことを知り、アイトールもそのように生きたいという想いが強くなっていくのだが..........。

主演ソフィア・オテロの演技が絶賛され、第73回ベルリン国際映画祭において、当時8歳にして史上最年少で最優秀主演俳優賞受賞の快挙を成し遂げた話題作。ベルリン国際映画祭は2020年に男優賞・女優賞の廃止を発表。翌年から性的区別のない主演俳優賞、助演俳優賞が新設され、まさにそれを体現する形での受賞となった。オテロ演じるアイトールは、子どもが抱える孤独や不安を清らかに表現し、同じスペイン映画の名作『ミツバチのささやき』(73)のアナ・トレントを髣髴とさせる。
 
トランスジェンダーというテーマだけでなく、母、祖母ら3世代の視点を交えて、「家族との関係が、自分探しの旅にどう影響するのかを探りたかった」と語るエスティバリス・ウレソラ・ソラグレン監督の長編デビュー作。自分の性別に思い悩む子どもに、周囲はどう接したらよいのか葛藤する家族の視点も織り込まれており、それぞれの考え方で人生を生き抜く姿を描く。本作でベルリン国際映画祭銀熊賞に加え、ギルド映画賞をW受賞。第26回マラガ・スペイン映画祭でも最優秀スペイン映画賞を受賞するなど世界各国から注目を集めている。子どもが戸惑いながら本当の自分を認め、目覚めていく様子を、スペイン・バスク地方の緑豊かな美しい景色とともに、自然光のみで撮影した美しい映像も必見 128分

 
 

PERFECT DAYS 

Wim Wenders(ヴィム・ヴェンダース)監督作品

ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダースと日本を代表する俳優 役所広司の美しきセッション。
フィクションの存在をドキュメントのように追う。
ドキュメントとフィクションを極めたヴェンダースにしか到達できない映画が生まれた。
カンヌ国際映画祭では、ヴェンダースの最高傑作との呼び声も高く世界80ヵ国の配給が決定。

 
作品紹介(あらすじ)
こんなふうに生きていけたなら

東京・渋谷でトイレ清掃員として働く平山(役所広司)は、静かに淡々とした日々を生きていた。
同じ時間に目覚め、同じように支度をし、同じように働いた。
その毎日は同じことの繰り返しに見えるかもしれないが、同じ日は1日としてなく、男は毎日を新しい日として生きていた。
その生き方は美しくすらあった。男は木々を愛していた。木々がつくる木漏れ日に目を細めた。そんな男の日々に思いがけない出来事がおきる。
それが男の過去を小さく揺らした。
124分

 
 

窓辺にて

今泉力哉監督作品

今泉力哉監督と言えば、一筋縄ではいかない恋人たちの心の機微を描き、その恋愛観が熱烈に支持されてきた。完全オリジナル脚本による『窓辺にて』は、今泉組に初参加となる、数々の映画やドラマなどで唯一無二の存在感を放ち観客を魅了し続ける稲垣吾郎を迎え、これまで以上に<好きという感情そのもの>について深く掘り下げた、美しくてちょっぴり可笑しい大人のラブストーリーとなった。
 
【あらすじ】
フリーライターの市川茂巳(稲垣吾郎)は、編集者である妻・紗衣が担当している売れっ子小説家と浮気しているのを知っている。しかし、それを妻には言えずにいた。また、浮気を知った時に自分の中に芽生えたある感情についても悩んでいた。ある日、とある文学賞の授賞式で出会った高校生作家・久保留亜の受賞作「ラ・フランス」の内容に惹かれた市川は、久保にその小説にはモデルがいるのかと尋ねる。いるのであれば会わせてほしい、と‥・。
143分

 
 

よだかの片想い

安川有果監督作品

作品紹介(あらすじ)
自分と距離を置くアイコ。まっすぐ心に入ってくる飛坂。
近づくほどに苦しくて、遠のくほどに愛おしいー。
 
大学院生の前田アイコ(松井玲奈)は、生まれた時から顔のアザと共に生きてきた。
小学生の頃、クラスメイトからそのアザをからかわれたことをきっかけに、アイコは自身の人生の中で、“アザがある自分”と向き合っていくことになる。そのためアイコは、人間関係や恋愛に対してもどこか一歩引いており、研究室で自分の研究に没頭する日々を過ごしていた。
 
そんなアイコだったが、出版社に勤務する友人の穂高まりえ(織田梨沙)からの提案で、自身のアザと半生についての自伝を出版することになる。インタビューでこれまでの経験を語り、公園での写真撮影に臨むアイコ。本は注目を浴び、にわかにアイコの生活は変わり始める。
 
偶然、その撮影現場を見かけた縁で、アイコに興味を持ち始めたのが映画監督の飛坂逢太(中島歩)だった。そして、アイコには知らされぬまま、飛坂と出版社との間では本の映画化の話が進んでいた。映画化には同意できないアイコだったが、まりえからの誘いで、一度飛坂に会ってみることを決意する。アイコの生き方に惹かれた気持ちを真っ直ぐに伝える飛坂。そんな飛坂の言葉に心が動いたアイコは、飛坂の映画を見て涙を流すのだった。
 
やがて、アイコは飛坂と二人で会うようになる。しかしある日、飛坂のこれまでの作品に出演してきた俳優・城崎美和(手島実優)の舞台へ出かけると、アイコは飛坂と美和の会話から、映画化の話が進んでおり、美和も出演することを知る。自分と会うのは映画のためだと思い、飛坂のもとを去るアイコ。しかし、自分の心に素直になり、想いを告げる。飛坂の右側に座り、アザのある左側を見せながら。「あなたなら、きっと私の左側を否定しない―」。
 
男女の関係になる二人。飛坂の作品も全て見て、共に時間を過ごしていく内に飛坂への信頼を深めるアイコは、飛坂のシナリオを読み、ついに映画化も認める。
 
ところが、映画の制作で多忙を極める飛坂とアイコには、少しずつすれ違いが生じるようになっていく。そんな折、アイコは映画の撮影現場の見学をすることになる。アイコの役を演じる美和と再会するアイコ。これまでにも飛坂と美和の特別な関係を感じていたアイコは、ついに美和の口から、過去に飛坂と付き合っていたことを知らされる。そして、美和はアイコに伝える・・・飛坂は映画を通して美和と向き合っていたこと、飛坂の本命は映画であること―。アイコの「恋」は、ついに大きく変わっていく・・・。100分